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今回の展示のテーマは「春思」です。
春を思う気持ち、春に思う気持ち。
春めくにつれ心浮き立ちますが、なんだか心寂しい思いもあります。
気持ちも空気も朧気な柔らかい季節に寄り添う装身具をご用意しました。
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新作にはラナンキュラスを彫りました。
幾重にも重なる花びらが春先にほころぶ姿はいかにも可憐で大好きなお花です。
それを春の光を結晶にしたような石と一緒にイヤーカフに仕立てました。
今展では初日の在店時に限り、お好きな色の石を組み合わせてご注文いただけます。
また、その姿を拙いながら手描きで写した桐箱にてお納めいたします。
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『OLD TO NEW』には、普遍的な自然や主に古くから続く形や事柄から着想を得て制作し、
またそれが新たな形として続いて行って欲しいという思いが込められています。
初めて手にした時より使い続けるほどに嬉しい気持ちがふくらむようなものが作りたい。
寄り添うものを手から手へ。自分で作ったものはほとんどの場合修理が可能ですし、
そうまでしても長い年月を一緒に過ごしていきたいと思ってもらえるものをと願っています。
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吉田史 (ヨシダフミ)
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京都府出身
石に興味津々で山に川原に通う幼少期を過ごし、大学で視覚情報伝達デザインを学ぶ
2002年より竹影堂鎚舞氏に師事
2003年より工房スタッフとなる
2011年に退職後、個人で制作を続ける